振り返る。ペゾスから朔太郎。

今週はどんな一週間だっただろうか、振り返ってみよう。

 

まず、今週のカンブリア宮殿でのAmazonペゾスCEOのコメントが記憶に残っている。

『我々の目的は、成長ではなく、顧客満足だ。』グレートカンパニーは、金のためだけには仕事をしない。企業として黒字化するまで何年も要し、ようやく市場に認められ、今のようなグレートカンパニーになったのは、起業してから20年が経ってからのことだ。今後益々成長してゆく企業だ。彼にとって仕事をする一番の喜びの瞬間は、ブレインストーミングをしている瞬間だと言う。壁にぶち当たったときに仲間とともに楽しみながらする会議にこそ喜びがあるそうだ。これもだめ、あれもだめ、じゃぁ、これはどうだろう、と第三のアイデアが生まれる瞬間が快感になる。

 

水曜日には、所用で久しぶりに大都会福岡へ出掛けて来た。田舎暮らしになれてきた者にとって久しぶりのにぎやかさに少し疲れた。その夜出会った文章だ。

『ありとあらゆる官能のよろこびとそのなやみと、ありとあらゆる近代の思想とその感情と、およそありとあらゆる『人間的なもの』のいっさいはこの都会の中心にある。けれどもここにはなにがあるか、遠く都会をはなれたここの田舎にはなにがあるか、ああ、ここには風がある、果てしも無く広がった大空がある、たかく盛り上がった土壌がある。ー ここには文明が無い、ここには人間的なるものはなにんにもない。』

『しきりに田舎の自然をおそれる青ざめたるその一つの感情よ、今も私の考えていることは、盛り上がるような大都会の雑踏と、そのあてもなき群衆のながれゆくひとつの悲しき方角です。』(「都会と田舎」萩原朔太郎 1977)

 

最近また姿勢が丸くなって来た。深く呼吸をして、背を伸ばそう。意識的なものから、無意識的な直感を意識しよう。その直感こそが自分が信ずるべき大切なものなのだから。

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