考え抜くということ。

『手作りの尊さを忘れたときに、人間は機械に敗れます。だから、私は一生懸命に詰め将棋を解いて、脳みそに汗をかく。〜この地道なトレーニングを怠る訳にはいかないのです。』(われ敗れたり 米長邦雄著)

 

コンピュータがもっとも強い終盤力を認めつつも、人間としてやるべきは詰め将棋をひたすら解くという作業が必要だと説く。そして、詰め将棋において肝心なことは、最後まで自分の頭だけで考え抜くという事。たとえ、その問題が解けなかったとしても、脳に汗かいて考え抜いたその時間こそがあなたにとっての宝だと。

 

人は、問題を解こうとする。しかし、解けなかったとしても、その行為こそが尊い。そのことにハッとさせられたんだ。大きな成果は、この何とも無駄、そして遠回り、地味に見えることの積み重ねから生まれるものということだ。

 

昨日は、どれだけ想像力を鍛えるトレーニングに時間を割いただろう。ただただ時間を消費してはいないだろうか。自分の頭だけで考え抜く時間は、人生においてもっとも尊い貴重な時間となるはずだ。

 

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